1 クラウド時代に求められるIT運用の自動化・標準化 Thu Mar 10, 2011 2:00 am
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現場の声を反映したツールでデータセンターを運用
日本初の民間シンクタンクとシステムインテグレーターの草分けの合併によって生まれた、現在の野村総合研究所(NRI)。その業務は、システムの開発が4
割、システムの運用、データセンターの事業が4割を占めている。その中でNRIのデータセンターは700名で運用され、20年間停止ゼロという実績を持
つ。最大のデータセンターは神奈川県の保土ヶ谷市にあり、約7000台のサーバーが稼働している。株式会社野村総合研究所
システムマネジメント事業本部 主任
寺井忠仁氏
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このNRIのデータセンター運用は、Senju
Family(せんじゅふぁみりー)と呼ばれる自社開発の運用管理ツール群により支えられている。メインフレーム時代から開発が始まり、1994年からは
パッケージとして社外に販売されている製品だ。その特徴についてNRIの寺井忠仁氏は「各時代のITの変化に柔軟に対応し、運用現場のニーズに応えて作り
込まれてきた製品」と語る。 では、クラウド・コンピューティング時代では、どのようなニーズが生じているのだろうか。仮想化、クラウド化
を進めてきたNRIのデータセンターでいえば、毎日30~40万の障害イベントが発生しており、それが標準的な手順書の切り分けにより20~30万に絞ら
れる。そこから社内や顧客への電話コールが2千~1万。ただ、即時対応が必要なのは2~3千であり、障害イベント全体の1%にも満たない。そこで、実態が
見えにくい仮想環境において、いかにサービス影響を見分け、早く対応できるようにするかが課題となっていた。
サービスデスクの効率化でエンドユーザとIT部門のコミュニケーションを改善
運用に関する課題への主な対応ポイントについて寺井氏は「電話対応などのプロセスを改善して即時対応しやすくする、自動的な切り分けで可能な限りメッセージを減らす、障害対応自体の自動化を進める、の3つ」と語る。
対策の実現で欠かせないものの一つが、サービスデスク業務を効率化するツールの導入になる。NRIのSenju Service
Managerは、エンドユーザや運用管理ツールからの多様な情報に対し、迅速で的確な対応を実現する。機能としてはインシデント管理、問題管理、構成管
理、リリース管理だけでなく、スケジュール、タスク、セキュリティ管理など、運用に関するプロセス管理が用意されている。またSenju Service
Manageは、2010年10月、国内製品としてはじめてカナダのITIL認証機構から準拠認定「ピンクベリファイ」を得た製品でもある。
同時にSSMF(Senju Service Management
Framework)というITサービス・マネジメント導入支援サービスが用意されており、目標設定から導入、設計、構築について、ITILだけでなく
NRIの事例も含めて具体的にまとめられている。SSMFは全体編、プロセス編、プロダクト編の3部構成になっており、包括的なプロセスから、具体的な業
務の最適なフロー、各プロセスをどのようにツールに落とし込むかなどが詳細に記述されている。寺井氏は「運用・管理はツールを入れるだけで改善できるが、
プロセスの見直しを同時に行えば、さらに大きな効果がある」と強調する。
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日本初の民間シンクタンクとシステムインテグレーターの草分けの合併によって生まれた、現在の野村総合研究所(NRI)。その業務は、システムの開発が4
割、システムの運用、データセンターの事業が4割を占めている。その中でNRIのデータセンターは700名で運用され、20年間停止ゼロという実績を持
つ。最大のデータセンターは神奈川県の保土ヶ谷市にあり、約7000台のサーバーが稼働している。株式会社野村総合研究所
システムマネジメント事業本部 主任
寺井忠仁氏
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このNRIのデータセンター運用は、Senju
Family(せんじゅふぁみりー)と呼ばれる自社開発の運用管理ツール群により支えられている。メインフレーム時代から開発が始まり、1994年からは
パッケージとして社外に販売されている製品だ。その特徴についてNRIの寺井忠仁氏は「各時代のITの変化に柔軟に対応し、運用現場のニーズに応えて作り
込まれてきた製品」と語る。 では、クラウド・コンピューティング時代では、どのようなニーズが生じているのだろうか。仮想化、クラウド化
を進めてきたNRIのデータセンターでいえば、毎日30~40万の障害イベントが発生しており、それが標準的な手順書の切り分けにより20~30万に絞ら
れる。そこから社内や顧客への電話コールが2千~1万。ただ、即時対応が必要なのは2~3千であり、障害イベント全体の1%にも満たない。そこで、実態が
見えにくい仮想環境において、いかにサービス影響を見分け、早く対応できるようにするかが課題となっていた。
サービスデスクの効率化でエンドユーザとIT部門のコミュニケーションを改善
運用に関する課題への主な対応ポイントについて寺井氏は「電話対応などのプロセスを改善して即時対応しやすくする、自動的な切り分けで可能な限りメッセージを減らす、障害対応自体の自動化を進める、の3つ」と語る。
対策の実現で欠かせないものの一つが、サービスデスク業務を効率化するツールの導入になる。NRIのSenju Service
Managerは、エンドユーザや運用管理ツールからの多様な情報に対し、迅速で的確な対応を実現する。機能としてはインシデント管理、問題管理、構成管
理、リリース管理だけでなく、スケジュール、タスク、セキュリティ管理など、運用に関するプロセス管理が用意されている。またSenju Service
Manageは、2010年10月、国内製品としてはじめてカナダのITIL認証機構から準拠認定「ピンクベリファイ」を得た製品でもある。
同時にSSMF(Senju Service Management
Framework)というITサービス・マネジメント導入支援サービスが用意されており、目標設定から導入、設計、構築について、ITILだけでなく
NRIの事例も含めて具体的にまとめられている。SSMFは全体編、プロセス編、プロダクト編の3部構成になっており、包括的なプロセスから、具体的な業
務の最適なフロー、各プロセスをどのようにツールに落とし込むかなどが詳細に記述されている。寺井氏は「運用・管理はツールを入れるだけで改善できるが、
プロセスの見直しを同時に行えば、さらに大きな効果がある」と強調する。
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